平成29年の桜①に引き続き今年見た桜について述べる。
4.那珂市阿弥陀寺のしだれ桜
那珂市額田南郷に浄土真宗大谷派の阿弥陀寺という寺があり、その境内に樹齢320年といわれるしだれ桜がある。4月10日にこの付近でゴルフをやったのでその帰りに立ち寄った。駐車場の方には屋台も出て、食べ物や飲み物を売っており、見物人も多く賑やかだった。(写真は阿弥陀寺の桜4景)
この寺の山門は2階建てで、2階は鐘楼になっている。しだれ桜はそのすぐ先にある。最近はライトアップもやるので、夜も参詣の人が多いそうである。(写真は阿弥陀寺の山門としだれ桜)
5.偕楽園の左近の桜
今年(平成29年)4月12日に、偕楽園から千波湖周辺の桜を見に行った。今頃は偕楽園の左近の桜や枝ぶりの良い二季桜が見ごろを迎えるのではないかと思ったからである。(写真は左近の桜)
平成29年の桜 水戸偕楽園には梅林ばかりでなく桜も約130本あり、観梅の季節の後も桜の花見が楽しめる。なかでも好文亭近くにある左近の桜は茨城一本桜番付で平成二十九年の東横綱になった名木である。(写真は左近の桜3景)
この桜は徳川斉昭夫人が宮家から降嫁された時、仁孝天皇から京都御所の左近の桜の鉢植えを賜り、東京小石川の水戸後楽園邸に植えられ、水戸弘道館落成により弘道館正面玄関前に移植されたものが始まりで、昭和三十八年の弘道館改修工事完成時に枯死した桜の代わりに、京都御所の左近の桜の系統の幼樹2本を貰って弘道館と偕楽園に植えたものである。
弘道館の左近の桜は弘道館正面玄関前にあり、同時期に花を咲かせるが樹形や周囲の景観を含めた風景は偕楽園の左近の桜の方が勝っている。今回は弘道館の方には行かなかった。この2本の桜は白山桜という山桜の一種だそうである。(写真は左近の桜2景)
この桜と好文亭のある風景は茨城を代表する写真と思い、小生のホームページ「旅のつれづれ」のトップページにも使用させて貰っている。
他にも二季咲桜という秋にも花が咲くという枝ぶりの良い桜があり、この桜も今が満開で見ごたえがある。しかし秋は春のように花で木が覆われる状態では無いらしい。他にも梅桜橋付近の水辺に咲く桜など偕楽園ならではの風景が見られる。(写真は二季咲桜2景と水辺の桜)
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好文亭に入る。観梅の頃は混み合うが桜の頃の平日は観客は少なく、奥御殿の花の襖絵の部屋もゆっくり鑑賞できた。始めは調理室として利用された菊の間、桃の間である。次が藩主夫人のお付きの女性の詰め所であるつつじの間、桜の間、萩の間がある。(写真は好文亭入場券、菊の間、桃の間、桜の間、萩の間)
続いて藩主夫人の座所である松の間、控えの間の紅葉の間が続き、更に竹の間、梅の間がある。梅の間は皇族の休憩室として利用されたといわれる。これらの襖絵は東京芸大の須田珙中(きょうちゅう)・田中青坪(せいひょう)両先生の作ということである。奥御殿1階の廊下から好文亭庭園とその先に、左近の桜の整った花木が美しい姿を見せる。(写真は松の間、紅葉の間、竹の間、梅の間、1階廊下からの左近の桜)
2階は武者の控室になる。3階は楽寿楼と称し、藩主の斉昭公がこの場所から景観を眺めながら想を練ったという場所である。中央に楽寿楼の由来を記した解説文が置かれている。ここからの左近の桜や千波湖の眺めは素晴らしい。(写真は楽寿楼の間、楽寿楼の解説文、楽寿楼からの眺望2景)
偕楽園本園から梅桜橋でJR常磐線を越して偕楽園公園拡張部に回る。護国神社入口の向かいに大きなソメイヨシノが1本だけ優美な姿を見せている。その先には紅しだれの若木の先に好文亭が見えた。偕楽園公園センター近くの小川に影を映すソメイヨシノも情緒がある。 (写真は偕楽園公園拡張部入口にあるソメイヨシノの大木、紅しだれと好文亭2景、小川とソメイヨシノ)
6.千波湖の桜
最後に千波湖と桜川が眺められる地点に行く。桜川の先に千波湖の周遊道路があり、その先に千波湖が広がる場所だが、水辺、草の緑、更に青い空とそよ風が柔らかく頬を撫でるような風景はいつ見ても心が洗われる感じがするが、周遊道路には桜並木があるので、桜の季節はまた格別である。(写真は桜川と千波湖の桜4景)
今年もたくさんの桜を見ることが出来て、腰の痛み、足の痛みにかかわらず生きている幸せを感じる喜びがあった。
(この項終わり)
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