茨城県水戸市では偕楽園の「水戸の梅まつり」が良く知られている。約100品種3,000本の梅が2月中旬から3月下旬に掛けて1か月半にわたって早咲きから中咲き、遅咲きの梅が楽しめ、梅まつり期間だけ近くの常磐線偕楽園駅が開かれ、京浜方面からの観客が乗降できるほどである。最近は昼間だけでは無く夜のライトアップも行われている。
しかし偕楽園は梅の名所だけではなく、4月には「桜まつり」、5月には「つつじまつり」、9月には「萩まつり」、11月にはもみじ谷の「もみじまつり」があり、「萩まつり」、「もみじまつり」もライトアップが行われている。
また隣接する茨城県歴史館では8月に蓮池で大賀ハスが咲き、11月には「イチョウまつり」でイチョウ並木のライトアップが行はれるなど、この地域は四季を通じて楽しめる場所である。 今回はその中で萩まつりの期間に、偕楽園を訪れた時の記録である。
今年の萩は、夏の暑さのせいで例年より開花が遅れているというので、「萩まつり」の終わり近くの9月22日に訪れた。偕楽園・桜山第2駐車場に車を止めて、梅桜橋から偕楽園本園に入る。
南門から見晴らし広場に通じる坂道を登っていくと子規の「崖急に 梅ことごとく 斜めなり」の句碑があるが、その前にひがんばな(曼殊沙華)の真紅の花が咲いている。そういえばその日は秋の彼岸の中日(秋分の日)の前日だった。
ひがんばなは、近くにある徳川斉昭が水戸八景の一つに選んだ僊湖(千波湖)の暮雪碑の近くにもたくさん咲いていた。
見晴らし広場に上がると、梅や桜の季節は姿を見せなかったたくさんの萩が、大きく育ち、紫や白い花を咲かせて出迎えてくれた。偕楽園の萩は宮城野萩が中心で白萩,山萩、丸葉萩など750株あるのだそうである。
訪れた日はあいにくの曇天で、普通でも地味な小さな萩の花は萩の緑の葉や芝生の緑に覆われる感じで、近くまで行かなければよく見ることが出来ないが、ちょうど見ごろでたくさんの花をつけていた。
見晴らし広場や仙波湖を一望に出来る三階建ての好文亭や大きな左近の桜の幹の点景としての萩も風情がある。
偕楽園の前庭付近には、サルスベリの赤い花が眼を惹く。南門から好文亭に行く道筋に櫟(くぬぎ)門があるが、その屋根には草がたくさん生えていた。
偕楽園本園から常磐線の線路を越えると拡張された広い偕楽園公園になっているが、そこにも萩が咲いており、本園の赤いひがんばなが眼を引く。広い偕楽園公園の四季の原には間もなくコスモスなどの秋の草花が咲き乱れるようになる。
(この項終わり)
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