四国1

四国４日間の旅 (１) 小豆島　

イバイチの
旅のつれづれ

　平成２５年９月１７日
　　　　　　　～９月２０日
　第１日　茨城空港―神戸空港
　　　　　新岡山港―小豆島土庄港
　第２日　寒霞渓、オリーブ園―
　　　　　草壁港―高松港―
　　　　　金毘羅宮―高知城
　第３日　桂浜―四万十川―
　　　　　道後温泉
　第４日　しまなみ海道―
　　　　　神戸空港―茨城空港
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はじめに

　平成２５年（2013）９月に茨城空港発着の「四国いいとこどり４日間」というクラブツーリズムのツアーに参加した。国内ツアー旅行に参加したのは平成１０年に北海道の阿寒湖方面に行って以来１５年振りである。

　ツアー旅行は時間に制約され、行きたい所には行けず、行きたくないところに行くこともあり、食事の量も多すぎるので、最近は毎年３～４回行っている宿泊旅行は全部自分で計画した気ままな旅だった。特に一人旅の時にはホテルは出来るだけ食事無しにして、夕食は居酒屋で土地の常連客と酒を飲み、話をしながら過ごすことが多い。朝食はサービスか１０００円以下の時だけで、それが無い時はコンビニのお茶とおにぎりで済ますことも多い。

　しかし今回は茨城空港発着という事で、４日間だが大袈裟な旅行の準備はしないでも良い。最近出不精になった家内も小豆島や四国には行ってみたいという事なので、久しぶりにツアーに申し込んだ。茨城空港からは一昨年宮島から岡山、倉敷を旅行して以来２回目である。神戸に行く便も前回は１日往復１便だったのが、１日往復２便に増えていて、以前は帰宅する日は１０時頃までに空港に行かねばならなかったが、今回は１４時頃までで良く、日程にだいぶ余裕が出来る。

１．小豆島

 　出発は９月１７日（火）前日は台風で風雨が激しかったが当日は雲一つない快晴で絶好の旅行日和になった。空港で添乗員から搭乗券を貰い、１２時１０分発のスカイマークに乗り込む。機内は殆んど満席だった。神戸空港には定刻通り１３時３０分に到着して、直ぐに専用バスに乗り込む。今回のツアーは参加者が３２名でクラブツーリズムから女性の添乗員と日本交通から運転手とバスガイドが乗車して計３５名である。(写真は搭乗券と茨城空港のスカイマーク）

　バスは１３時４５分に神戸空港を出発して新神戸トンネルを通り山陽道に出る。姫路近くの白鳥ＰＡで小休止の後備前ＩＣから岡山ブルーラインを通り、１６時２５分に新岡山港に着いた。ここからフェリーに乗り小豆島土庄（とのしょう）港に行くのである。(写真は新岡山港のフェリーと海から眺めたフェリーポート)

　バスに乗ったままフェリーに乗船し、その後バスを降りて船室に入る。１６時５０分の出港で小豆島土庄港まで約１時間の船旅である。小豆島は映画｢二十四の瞳｣の舞台だったところだが、香川県の所属だとは知らなかった。淡路島は兵庫県所属であり、小豆島との間にある家島諸島という小さな島々は兵庫県所属になっている。淡路島に次いで瀬戸内海では2番目に大きい小豆島から瀬戸大橋のある塩飽（しわく）諸島までの島々は全て香川県所属である。(写真は船内風景３景と小豆島遠望)

　瀬戸内海は太平洋の荒波とは違って静かで、湖の上を走っているようである。島々の景色は松島あたりを想像していたら大きな島ばかりで、小豆島は31,000人も住んでいるそうである。「瀬戸の花嫁」の様なロマンチックな場面を想像していたが、行き交う船も大きなものが多く、絵になる景観は少なかった。(写真は瀬戸内海風景５景)

　到着間近になると船室からバスに戻って下船の準備をする。小豆島土庄港到着は１８時だった。港近くに「二十四の瞳・平和の群像」という分教場に通う１２人の生徒たちが高峰秀子をモデルにした「大石先生」を取り囲んでいる構図の群像があり、それを見に行った。島の反対側には「二十四の瞳映画村」や「岬の分教場」などがあるのだが、今回のツアーではそちらには行かないとのことで残念である。「平和の群像」の周囲にはオリーブの木が実をつけており、近くには「オリーブの歌」という歌碑があった。(写真は下船のためバスに乗り込む乗客、二十四の瞳・平和の群像、実が実ったオリーブの木、オリーブの歌の歌碑）

　すっかり暗くなった中を１８時３０分の頃、宿泊する小豆島国際ホテルに到着した。終日快晴で絶好の旅行日和だった。
　翌９月１８日（水）も前日に引き続き快晴である。
（地図は小豆島全景）

　朝６時前にホテル近くにあるエンジェルロードに行く。エンジェルロード（天使の散歩道）は1日2回、干潮時に海の中から現れる砂の道で、恋人と手をつないで渡ると砂州の真ん中で天使が舞い降りてきて、願いを叶えてくれると言われており、「恋人の聖地」とされている。天童よしみの「珍島物語」やフランスのモン・サン・ミシェルにあるのと同じ現象である。(写真はエンジェルロードの案内チラシの一部、天使の散歩道の標識、現れたエンジェルロード、やっと日の出になった、エンジェルロード全景)

　　ここで手をつないだ　カップルは、幸せになれるという噂がクチコミで広がり、願いを書いた絵馬や貝殻が沢山置かれていた。朝７時ごろになると潮が満ちてきてエンジェルロードは歩いては渡れないようになってしまった。（写真は願いを書いた絵馬や貝殻、絵馬・貝殻の掲示場所、ホテル庭園の鐘とエンジェルロード、潮が満ちてきたエンジェルロード、同じく全景)

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　８時３０分にホテルを出発して寒霞渓（かんかけい）に向かう。ホテルを出て直ぐ世界一小さい海峡という場所を通った。土庄（とのしょう）町役場やエンジェルロード、宿泊した小豆島国際ホテルなどは、小豆島本島の手前にある前島という島にあり、本島との間は「土渕海峡」という海峡になっているというのである。この海峡は長さ2,500m、最大幅は400ｍだが最小幅は9.93mで、ギネスに申請し１９９７年に世界一小さい海峡として認定されたそうである。
　土庄町役場ではここを渡った記念に「世界一狭い海峡横断証明書」（有料）で発行している。(写真は土渕海峡の案内チラシ)

　ガイドのそのような話を聞いているうちに寒霞渓ロープウェイ乗り場に着いた。山頂までの標高差317ｍ、全長917ｍを５分で登って行く。ここは日本３大渓谷美のひとつだという事で、１１月下旬になると全山紅葉して素晴らしい景観が眺められるそうである。
（写真はロープウェイ乗り場、寒霞渓ロープウェイパンフレットの表裏、ロープウェイからの眺め３景）

　山頂からの眺めは素晴らしく、岬の分教場のある田ノ浦半島やその先の瀬戸内海の風景は素晴らしかった。帰りは山頂からバスでオリーブ園に向かった。
(写真は寒霞渓の碑、山頂からの景観、専用バス)
　小豆島は日本で最初にオリーブを植栽した所である。明治４１年にアメリカからオリーブの苗木を輸入し、三重県、鹿児島県とこの香川県小豆島に分散して植えたが、小豆島の苗木だけが栽培の条件にあっていたのか根付いたのである。それ以来オリーブ栽培の研究が進み、小豆島はオリーブの島と言われるようになった。このオリーブ園にはオリーブ発祥の地の記念碑が置かれている。(写真はオリーブ園入口、オリーブ発祥の地碑、オリーブ発祥の地記念碑、オリーブの丘の標識)

　またオリーブの並木が続くオリーブの丘には１９１７年に植えられた日本最古のオリーブ原木がある。(写真はオリーブ原木の標識、オリーブ原木、原木の説明碑、オリーブ原木にも実が生っている)

　オリーブ園に隣接して「道の駅小豆島オリーブ公園」があり、小豆島がエーゲ海のミロス島と姉妹島になったのを記念して建てられたギリシャ風車やふれあい広場などがあるが、時間が無く風車の近くまでしか行けなかった。（写真はギリシャ風車２景とオリーブ並木）

　またオリーブの丘にはイサム・ノグチの遊具彫刻が置かれている。イサム・ノグチはパリのユネスコ本部に日本庭園を造営する時、飛び石や敷石の原石を求めて小豆島を２回訪問したことがあり、その縁で置かれることになったそうである。イサム・ノグチはその時初めて四国を訪れたが、その後香川県牟礼（むれ）町(現高松市)にスタジオを構えて、人生最後の２０年間は毎年半年をここで過ごし、花崗岩や玄武岩の大型彫刻を続けていた。現在はその場所がイサム・ノグチ庭園美術館になっているが入館には予約が必要である。(写真はイサム・ノグチの遊具彫刻２景)

　オリーブ園の近くにある草壁港から、　１０時５０分発のフェリーで高松港に向かう。小豆島とはこれでお別れである。海上からも訪問したギリシャ風車やオリーブ園は識別できた。(写真は草壁港に着いたフェリー、海上からの草壁港フェリーポート、海上からのオリーブ園の眺め)